【羽幌町】北海道海鳥センター(No.081)

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 色々と更新のペースが遅くなっている為、施設の情報とか施設の概要のみご案内している場合があります。詳しくはお知らせをご覧下さい。

 博物館とか資料館とか記念館とか巡りが大好きな中の人がお送りする、地元北海道内の博物館とか行ったメモ。
 第八十一回目は「羽幌(はぼろ)町北海道海鳥センター」です。

 羽幌町には羽幌町郷土資料館もあり、本施設からすぐ近くですので併せてどうぞ。

施設情報

施設名:羽幌町北海道海鳥センター
場所:〒078-4116 北海道苫前郡羽幌町北6条1丁目
URL:http://www.seabird-center.jp/
URL:Facebookでは随時情報更新中
休館日:月曜日他
開館時間:9:00~17:00(冬期は変更になります)
料金:無料
必要見学時間:40分
観覧年:2020年
撮影枚数:205枚

施設概略

 本施設は日本でも唯一の海鳥専門の施設との事で、様々な海鳥について展示されています。特に1Fから2Fまで繋がっている繁殖地の様子を再現した1/1スケールのジオラマは圧巻です。
  • 1Fは海鳥について様々情報が展示されており、羽幌町にある天売(てうり)島についても展示されています。天売島には猫がたくさん居るんだって!やったね!(あんまり良くはないみたい)
  • 2Fは繁殖地ジオラマを上からも見られ、途中の通路にも海鳥の卵模型等が展示されています。

 本施設の公式ウェブサイトのスタッフ紹介が面白いのでご一読を。こう言うユーモアは大事ですよ。

展示コーナー

 入ってすぐはインフォメーションコーナーと受付があります。展示は繁殖地ジオラマを囲む様な構造になっており、ぐるっと見て回ると気が付けばジオラマへ。

北海道の主な海鳥繁殖地

 日本では100種類近くの海鳥が観察されており、その内の40種類が生息しているそうです。又、天売島では8種類が生息しているそうで、総数は何と数10万羽。日本野鳥の会の人とかカウントするのが大変ですね。
 北海道には天売島を含めて代表的な繁殖地が7箇所あるそうなんですが、北海道の割には少ないイメージです。人類の所為か・・・。海鳥だけではありませんが、人間が住めば環境も変わりそこに住む動植物への影響も生じます。後に解説されておりましたが、ここ天売島でもかつて数万羽も生息していたウミガラスが激減しているそうです。

 良く見れば判るレベルの間違い探し。
【参考動画】ほぼ間違いなく釧路市阿寒国際ツルセンター「グルス」のご案内でも流れます。

天売島について

 天売島は羽幌町からフェリーで向かうのですが、羽幌町→焼尻島→天売島→羽幌町のルートになるそうです。これ島内を見て回って日帰り出来るのかな・・・。
 縄文時代の前期頃から人が住み始めたそうで、寛文7年(1667年)で初めて地図に載ったそうです。もうずっと漁業(主に鰊漁)の島だったのですが、昭和31年(1956年)には不漁が過ぎて鰊漁が消滅したそうで、そんな天売島のジオラマです。照明の加減で暗く見えますが、実際には真上からですとはっきり見えます。ジオラマの周囲には月毎に観察出来る鳥や、獲れる魚が描かれていました。
 又、元々は暑寒別道立自然公園と天売焼尻道立自然公園と別々だったそうですが、暑寒別天売焼尻国定公園として平成2年(1990年)にこの地域一帯が指定されたそうで、6つの市町に跨っている広大な国定公園です。結構な距離で離れていると思うのですが、纏めた方が都合が良かったのでしょうかね。あと「暑寒別」は「しょかんべつ」と読みます。似た様な読みで「しょさんべつ(初山別)」がありますので待ち合わせにはご注意を。

海鳥の生態

 海鳥は大きく4つに分類されるそうですが、季節に応じて長距離移動する種が多いそうです。このスペースでは特に体の構造について詳しく解説されていました。

 天売島で繁殖しているウトウの一年についての展示です。ウトウは一年で一個しか卵を産まないそうで、巣は土中なんですって。天売島は世界最大の繁殖地との事で、環境が良いのか生息数が増えているそうです。

 館内のあちこちに引き出しだったり持ったりする展示が多く、又、各所にクイズがあるので面白いです。

海鳥と環境

 元々、天売島には海鳥の天敵となるプレデターは少なかったそうですが、島外から持ち込まれた猫や鼠等の外来種が海鳥を襲う様になって海鳥の数が減少し、繁殖がし難い状況が続いていたそうです。
 そこで、先ずは野良猫を捕獲して島外に移して個体数を減らす対策を行う事によって海鳥への影響が減少したそうです。しかし、ドブネズミは外敵が少なくなった所為なのか増加傾向にあるそうです。こちらも対策を続けているそうですので引き続き頑張って頂きたく。
 ネコ対策に関しては更新が止まっておりますが天売島のネコ問題をご覧下さい。又、更新が止まっている事に関しては中の人にだって事情があるんです。他人事ではないんです。

世界の海鳥保護

 鳥類だけではありませんが世界的に海鳥の保護活動を行っているそうで、1つは繁殖地で人工的な巣を作ったり天敵を間引いたりし、もう1つは海上での海鳥の生活区域の立入制限をしているとの事でした。それぞれ効果を上げているそうですのでこちらも引き続き頑張って頂きたく。
 この展示では代表的な世界の保護活動の他、ここ天売島での保護活動内容が展示されていました。

ビーチコーミング

 この活動は石狩市いしかり砂丘の風資料館でも行われておりましたが、要は漂着物を採取しよう、です。
 パネルに三羽の海鳥の写真がありますが、いずれも人間が投棄したゴミの被害を受けた海鳥です。例えば釣り糸が絡まったりですとか、エサと間違えてプラスチックを飲み込んだりですとか。他にも漂着物と言う名のゴミが展示されていました。ダメ、ゼッタイ!

天売島の海鳥の現状

 ここでは天売島で繁殖している代表的な海鳥として、ウトウ、ケイマフリ、ウミガラスの現状が解説されていました。
 先にも軽く書いた通りウトウは増加傾向にあるそうですが、ケイマフリは若干の微増ながらも絶滅危惧種で、ケイマフリと親戚のウミガラスも絶滅危惧種に指定されているそうです。余談ですが、ウミガラスの鳴き声が「オロロン」と聞こえる為にオロロン鳥とも呼ばれており、日本海側の一般的には留萌から稚内を結ぶ国道をオロロンラインと呼ぶのはこれが由来です。それ程までに生息していたのに・・・。でも、環境省の北海道地方環境事務所から嬉しいお知らせもあるので、何とか旧オロロンラインにしない様に頑張って頂きたく。

海鳥の大きさ・重さ

 形状はアレとしても重さが判る様になっておりました。コウテイペンギンは世界最大のペンギンでして、体重は個体差もありますが凡そ30~38kgとの事です(体長は100~130cm)。喧嘩したら負けそう。

さえずりや(二号店)

 大将、開いてる?
 そんな訳で暖簾をくぐると、壁のポスターには「当店は『やきとりや』ではなく『さえずりや』で、ネタは全て羽幌・天売産のとれたて新鮮な鳥声を使用しています」と書かれておりました。

 このお店では鳥のさえずりを聞く事が出来る模擬店でして、マウスみたいな機械で聞きたい鳥のコードをなぞればさえずりが聞こえるそうです。
 尚、ここは二号店ですので当然の事ながら本店もあり、そちらは東京湾野鳥公園店として平成12年(2000年)にオープンしているそうで、根室市春国岱原生野鳥公園ネイチャーセンターには三号店もオープンしたそうです。直営店なのかフランチャイズ店なのかは判りませんが、是非チェーン店を増やして欲しいです。厚岸町厚岸水鳥観察館とか苫小牧市ウトナイ湖野生鳥獣保護センターとか如何でしょうかね。

 グランドメニューの他にも旬の鳥材を用いたメニューがあったり、秋・冬用のメニューもありました。本当の焼き鳥屋さんに行った時に思い出して躊躇しそう。

海鳥シアター

 そう言えば特に何も観ておりませんでしたが、このシアターでは何を観る事が出来るんでしょうかね。まさか池中玄太80キロとか池中玄太83キロとかではないでしょうし。

海鳥コロニー

 ここが本施設で最大の見どころと言っても過言ではない、海鳥のコロニー(集落)を再現したジオラマです。写真で見るとそうでもないんですけど、実物は迫力ありますよ。
 それとコロニーと言われると機動戦士ガンダムのブリティッシュ作戦のコロニー落としが思い浮かぶのですが、病気ではありません。

エサの獲り方

 コロニーは下から見上げる形になりますが、階段を登って上からも見る事が出来ます。その通路の途中にも幾つか展示がありまして、これは海鳥の採餌方法についてでした。
 採餌方法は大きく4つあるみたいで、ここでは「潜水追跡型(翼)」「潜水追跡型(足)」「水面採餌型」「水面突入追跡型」となっており、それぞれ強そう。
 ドラムを回転させながら横から眺めると、それぞれの採餌方法が判ります。アスロックみたい。

海鳥の卵模型など

 階段を登って行くと、壁側に8種類の海鳥の卵模型が展示されており、実際に手に取って大きさが判る様になっていました。
 海鳥の巣は、何となく一般的な鳥の巣のイメージとは異なる場合があり、例えばウトウは穴を掘って土中を巣としているそうで、ちょっと暗くて判り難いかも知れませんが写真の右側に穴が開いているのがソレです。例えば「ウトウ」「巣」で検索するとプレーリードッグの巣穴みたいのが無数にありますが、表札とか無いのに間違えて他の巣に入らないんですかね。

 中を覗くと・・・目が合った!

海鳥繁殖地のジオラマ

 2Fまで行くとジオラマを真横から眺める事が出来ます。たくさん居ますね。

 真上から眺めてみる。きちんと海面まで再現されていて素敵です。
 ただのジオラマではなく、鳴き声も流れます。この内容で観覧料が無料か・・・有料にして保護活動費に充当して頂きたく。あ、でもグッズが売られております。グッズが売られております。グッズが売られております。

「羽幌町・北海道海鳥センター」のまとめ

  • 様々な海鳥を中心にして生態から現状までが展示・解説されている。
  • あちこちに置かれたクイズや実際に触って学べる。
  • 解説とかがちょいちょい面白い。

次回のお知らせ

 次回はこちらをご案内致します。

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