【岩見沢市】北村郷土資料コーナー「北村の記憶」(No.089)

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 色々と更新のペースが遅くなっている為、施設の情報とか施設の概要のみご案内している場合があります。詳しくはお知らせをご覧下さい。

 博物館とか資料館とか記念館とか巡りが大好きな中の人がお送りする、地元北海道内の博物館とか行ったメモ。
 第八十九回目は「岩見沢(いわみざわ)市北村郷土資料コーナー「北村の記憶」」です。


 本施設とは全く関係無いのですが、当はらわたを見た感想の一つとして「点数とか星を付けるとかの評価はしないんだね」と言われる事があります。これは中の人のポリシーの一つで、だってその道のプロじゃないのに点数を付けるとか無理っしょと言うのがあります。又、苦言を呈するとかマイナスな内容を滅多に書かないのも、だって無料だったり殆ど無料みたいな金額で観覧させて貰えるのに文句を言う方がどうかしてるっしょと言うのもあります。そもそも何処の施設も新しい発見とかあり面白いので星3つになりますしね。
 詰まりは「それを言う権利があるかどうか」だと思いますので、言うからにはそれなりの事(結構な金額の維持管理費を負担するとか)をしなきゃならないんじゃないの?と言う事です。でも「こうしたら見易くなる・面白くなる様な気がする」程度の要望は書きます。あと、個人的には無料の施設に関しては100円でも良いのでお金を徴収するべきだと思います。なんか申し訳なくて。

施設情報

施設名:【岩見沢市】北村郷土資料コーナー「北村の記憶」
場所:〒068-1213 北海道岩見沢市北村赤川595-4(北村環境改善センター内)
URL:https://iwamizawa-kitamura.com/
休館日:第1・第3月曜日
開館時間:9:00~21:00
料金:無料
必要見学時間:30分
観覧年:2020年(今回から中の人が最新で観覧した年を参考までに記載する様にしました)

施設概略

 この「北村の記憶」と言う名称が良いですよね。撮影の角度的に牛さんが北村さんかと勘違いされそうですが。
 尚、本施設では残念ながら既に閉館してしまった「北村農業資料館」の収蔵資料の一部も展示されているそうです。これも北村の記憶の一部なので大切ですよ。


  • 北村環境改善センター内にあります。
  • 北村に関して、大きく5つのテーマに分類されて展示されています。
  • 特に畜産業に関して重点を置かれている様です。

 本施設は北村中央公園内にあり、キャンプ場もあります。この公園には旧美唄川から注ぎ込むのか大きな貯水池があり、本施設はその畔にあります。

展示コーナー

俺達の松浦武四郎

 北海道民よりも北海道に詳しい松浦武四郎氏が、安政3年(1856年)に初めて北村を訪れたそうです。翌年も翌々年も北村を訪れて調査をしていたそうで、3回の調査時に全て「ニイルルヲマナイ」と呼ばれる場所で簡素なテントを設置して寝泊りしたそうです。

 本施設から車で10分程度の場所に宿泊地の碑が建立されていますが、付近の河川工事の際に現在の場所に移設されたそうで、実際にはもう少し北側に1kmずれた北村中央の場所が「ニイルルヲマナイ」らしいです。

 松浦武四郎氏の凄いところはその行動力だけではなく、きちんとイラストまで描かれている報告書でしょうか。非常に解り易いですよね。
 因みに、ここ北村の調査結果は「武四郎廻浦日記(1回目調査)」「丁巳東西蝦夷山川地理取調日誌(2回目調査)」「戊午東西蝦夷山川地理取調日誌(3回目調査)」に纏められているそうです。現代版に翻訳して売ってくれないかな・・・。

北村の開拓

 北村は元々は岩見沢村の一地区だったそうで、狐森地区と呼ばれていたそうです。ここは明治33年(1900年)に岩見沢村より分村する際に、明治27年(1894年)に入植・開墾を始めた北村雄治氏の苗字から取って「北村」と命名されたそうです。まぁ、それ以前に既に入植されていた方々もいらっしゃったのですが、北村さんの方が有名だったのでしょうかね。
 それと市町村名の北村と北村雄治氏の北村と混同してしまいますので、ここからは市町村名の北村は「北村地区」にします。自分でも混同して困ってます。

 こちらは北村地区にある牧場で飼育されていた一般的なホルスイタインです。後ろの写真は明治42年(1909年)頃の様子との事で、まだ何処か牧歌的な感じですね。
 北村さんは最初は農場を開いたそうですが、惜しくも結核に罹り31歳の若さで亡くなられたそうです。その遺志を継いで弟である北村黽(びん)氏が二代目北村農場主となり、更に弟であり後に「空知ホルスタインの父」と呼ばれる事になる北村謹(きん)氏が牧場を開いたそうで、兄弟で力を合わせて発展させたとの事です。中の人は、ホルスタインは乳牛なので「ホルスタインの乳」とか思っちゃう位にアレですし、中の人の兄弟も揃ってアレな人間なので世の中って不公平ですよね。
 因みに、牛さんの足元にある模型は、大正初期頃に建てられた北村牧場の家のスケールモデルとの事でした。

 大正14年(1925年)に建てられた、北村牧場の牛舎とサイロのスケールモデルです。このサイロは札幌軟石と呼ばれる札幌市南区で採掘されていた噴火の際に生まれた石で建てられておりましたが、残念ながら現在は解体されています。尚、実際にこのサイロで使用されていた札幌軟石製のブロックも併せて展示されていました。
 この北村牧場は国の工事の為に移転せざるを得なくなり、惜しまれつつも廃業となり、解体されたそうです。建物を丸ごと保存して農業資料館とかに生まれ代われれば良かったのですが、移築して保存するのは予算の関係もあって難しいですしね。
 余談ながら、同じ境遇で生まれた札幌軟石と島松(しままつ)軟石は成分が異なるそうで、札幌軟石は白っぽく島松軟石はピンクっぽい色になっています。島松軟石に関しては北広島市エコミュージアムセンター「知新の駅」で展示・説明されています。

 2012年の頃の、まだ解体前で現役稼働中だった北村牧場の牛舎とサイロです。

ヒツジ可愛いよヒツジ

 北村黽(びん)氏は地元農家さんの副業の為に綿羊を育て製品化する事を企画・提案し、複数の農家さんと協力して綿羊を育て徐々にその頭数も増えたそうです。又、各種品評会では上位を独占したそうで、その品質の高さで北村地区の名前が有名になったそうです。ここでは北村地区における綿羊の歴史から、実際に使用されていた道具類が展示されていました。
 因みに、羊に関しては士別市世界のめん羊館で生の羊とご対面出来ます。その後は最寄りのレストランで食べる事も出来ます。

 展示されている剥製はメリノー種と呼ばれる羊から改良されたコリデール種と呼ばれる羊との事で、分類的には毛肉兼用種と呼ぶそうです。詰まり、毛は衣類へ、肉は人間のお腹へ・・・。

 「ホームスパン」とは「ホーム(home=家)」と「スパン(spun=紡ぐ)」からなる単語で「家庭で糸を紡ぐ」と訳されるそうです。要は「自家製毛織物」なんでしょうね。それを使用した冬でも暖かい下駄です。

ヒツジ美味しいよヒツジ

 羊も年を重ねると毛の質も悪くなり採算性が悪くなります。なので、美味しく頂きます。

 これは大正13年(1924年)に北村緬羊畜産組合が発行した、羊肉を調理する為の「羊肉料理法」と呼ばれるレシピを紹介したパンフレットです。この時に、既に羊肉をタレに漬け込み焼いて美味しく頂くジンギスカンに酷似した調理法が確立されていたそうです。

 そしてこちらが出来上がった羊肉料理です(テッテレー)。
 レシピでは「タレに漬け込んだ後に焼く」と記述されておりますので、正にジンギスカンです。尚、炭で焼く際には松葉か松笠(松ぼっくり)を入れて焼くと、その煙で燻されて風味が増すとの事です。高齢の羊(マトン)をどの様にして食べるかのレシピですので、マトン独特の臭みを消すのに有効だったのでしょうかね。
 尚、同じ岩見沢市内には岩見沢市ジン鍋アートミュージアムと言われる、ジンギスカン鍋に特化した資料館があります。発想が凄いですよね。
 ※参考動画(やっぱりこうなる)

北村と文学

 泣きながら蟹と遊んだ事で有名な石川啄木氏と、「蟹工船」でも有名な小林多喜二氏について展示・説明されていましたが、別にカニ繋がりと言う訳ではありません。
 石川啄木氏と北村地区とは直接の関りは無いのですが、北村謹(きん)氏に嫁いだ橘智恵(ちえ)さんと函館の小学校で教員として同僚だったそうで、その縁もあって石川啄木氏は歌集「一握の砂」の中で橘智恵さんを詠んだんですって。小林多喜二氏は実際に北村地区を訪れたそうで、それが「防雪林」に書かれているとの事。いずれも名前は知っていても読んだ事が無いので内容は知りません。中の人は文学の対極に位置する雑な人間なんです。われ泣きぬれてカニとジャンケン。
 尚、函館市哀愁テーマパーク「土方・啄木浪漫舘」では、土方歳三と石川啄木について展示・説明されています。この組み合わせに理由があるのかは知りません。

 道内各地に「啄木歌碑」が建てられておりますが、本施設から車で5分ほどの場所に北村牧場があったそうで、そのすぐ近くに「北村牧場の啄木歌碑」があるそうです。

北村クイズ

 展示コーナーの出入り口付近に、北村地区に関するクイズが出題されていました。展示コーナーで学んだ事を試されている様で怖いです。

「岩見沢市・北村郷土資料コーナー」のまとめ

  • 北村の成り立ちが解る。
  • 羊肉のレシピは必見。
  • 遺跡が発掘されているのに北村の古代史は展示されていないので今後の展示に期待。

次回のお知らせ

 次回はこちらをご案内致します。

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