【札幌市】さっぽろ雪まつり資料館(No.062)

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 色々と更新のペースが遅くなっている為、施設の情報とか施設の概要のみご案内している場合があります。詳しくはお知らせをご覧下さい。

 博物館とか資料館とか記念館とか巡りが大好きな中の人がお送りする、地元北海道内の博物館とか行ったメモ。
 第六十二回目は「札幌市さっぽろ雪まつり資料館」です。

 雪まつりの資料館と言う、北海道らしさを前面に押し出した感じですよね。尚、さっぽろ雪まつりをご存じない方はさっぽろ雪まつり公式ウェブサイト(https://www.snowfes.com/)をご覧下さい。
 要は大量にある無料の雪を使って雪像を作り観光客を誘致するお祭りです。身も蓋も無いんですけど本当の事なので已む無し。

施設情報

施設名:札幌市さっぽろ雪まつり資料館
場所:〒062-0045 北海道札幌市豊平区羊ケ丘1
URL:https://www.hitsujigaoka.jp/facility/sapporo_snow_festival_museum/
休館日:年中無休
開館時間:9:00~17:00
料金:530円(羊ヶ丘展望台への入場料で本施設は無料)
必要見学時間:30分

施設概略

 札幌には羊ヶ丘展望台(https://www.hitsujigaoka.jp/)と呼ばれるクラーク博士像で有名な複合観光地があるんですけど、その中の施設の一つが今回ご案内するさっぽろ雪まつり資料館です。料金が530円となっていますが、これは羊ヶ丘展望台への入場料金及び駐車場料金となっており本施設を含めて全て無料です。
  • 1Fは記念品の展示やVTRが流れています。
  • 2Fは当時のポスターや大雪像の模型が展示されています。

 羊ヶ丘展望台には本施設の他、有名なクラーク博士像があったり、足湯があったり、チャペルがあったり、お土産屋さんがあったり、ジンギスカンを食べられるレストランがあったり、そのジンギスカンの材料となる羊さんのおうちがあったり、色々とカオスですがここだけで半日は過ごせるんじゃないでしょうか。

1F・記念品展示室

 雪まつりに関連する様々なグッズが展示されていました。懐かしの展示品もあって中の人もほっこり。

 昭和47年(1972年)の冬季オリンピック札幌大会に併せて第23回さっぽろ雪まつりが開催された為、それ関連のグッズが展示されていました。その際に「虹と雪のバラード」と言う曲もリリースされたそうです。
 ※参考動画(何でか何処かで聞いた事ありますわ)

 ソノシート・・・時代が判る・・・。
 ※参考動画(これで今年の雪まつりもバッチリ!)

1F・休憩所

 休憩所と言いつつ壁一面に雪まつりに関する資料が掲示されていますので、中々に休む事が難しいです。

 モニターでは雪まつりのムービーが放映されていました。モニターの横には、雪像を製作する際に使用される道具の一部も展示されています。ただ、本当に一部で実際にはたくさんの道具が使用されているそうです。

 この様に、初期の雪まつりの概要と国内の主な出来事が説明されていました。これ面白い。1945年にポツダム宣言を受諾したので、その僅か5年後に第1回の雪まつりが開催されているんですね。
 パネルにも記載されていますが、最初は6基の小規模な雪像だったんですね。因みに「羆(ひぐま)」「セザンヌのモニュマン(=モニュメント)」「ミロのヴィーナス」「裸像(うずくまるビーナス)」「バルザック」「生徒の首」が製作されたそうです。なんだ生徒の首って。
 因みに、第1回の会場が大通公園西7丁目広場だった理由は、そこが当時の雪捨て場だったからとの事でした。雪捨て場ってなんぞと思われる方もいらっしゃるでしょうけど、降雪地域では除雪時の雪を集める場所が必要になるので、各地に雪捨て場があるんです。場所によっては日陰だと6月位まで雪が残っていたりします。

 こちらは大雪像が出来るまでを、順を追って展示されていました。
 写真を見て頂ければご理解頂けると思いますけど、作業されている方々は自衛隊の皆さんです。有名な話なのでご存知だと思いますけど、自衛隊の方々は野戦築城訓練の一環として第6回目(1955年)からとかなり早い時期より雪まつりに全面協力されています(築城と言うかもう土木工事ですけど)。
 一時期は真駒内(まこまない)駐屯地の一部を真駒内会場として開放される位に協力されていました(現在は残念ながら真駒内会場はありません)。

2F・雪像模型展示室

 雪像模型とは、関係者の打ち合わせとかメディア等々に公表する際に使用される精巧な模型でして、それらは全て本施設で保管・展示されています。流石に初期のは存在していないので展示されていませんけど、かなり古い時期からのが多数展示されていました。

 模型なので小さいですが、実物は高さ15m・幅29.7m・奥行き20mと言う、雪像と呼んで良いのか何とも言えない巨大サイズなんです。実際に見たら圧倒されますよ。こんなのを雪で作ろうと思うのが凄いですよね。いや、実際に作る方も凄いんですけど。

 本物はこちら。若干のデフォルメはされていますけど、高度な間違い探し程度の差異です。

 こちらも先の写真と同じく陸上自衛隊北部方面通信群の方々が製作された、高さ15m・幅29.4m・奥行き20mのアメリカにあるポートランド市の庁舎です。
 基本的に大雪像は自衛隊の方々が製作されています。まぁ、こんな規模だと素人では無理でしょうからね。

 本物はこちら。1895年に建築されたそうです。

 本当にこんな精巧なのを作るのが野戦築城訓練に役立つのかは不明ですが、少なくとも敵陣地でこんなのを築城されたら相手は戸惑いますよね。あと、出来れば模型は白色にして頂ければ雰囲気も出ると思うのです。

 本物はこちら。ドイツのドレスデンにあるフラウエン教会(聖母教会)です。

 大雪像は実際の建築物だけではなく、アニメだったり映画だったり創作だったり、様々な題材で製作されています。こちらは「名探偵コナン・中国・歴史の旅」と言うタイトルで、コナンと中国の関係性は知りませんが、小さいお友達とかには喜んで頂けるのでしょうね。
 他にも映画ですとスター・ウォーズだったり、ゲームからはボンバーマンだったり、アニメだとサザエさんだったりと、かなりふり幅が広いです。

 こちらも創作ですが、恐竜がダイナミックに動いている様にデザインされています。

 因みに、これは第1回(1950年)に製作されたミロのヴィーナスです。
 念の為に申し添えておきますが、さっぽろ雪まつりは大雪像だけではなく「市民雪像」と呼ばれる有志による小規模な雪像も多々あります。

 展示されている模型をざっくりご案内。

2F・ポスター展示室

 第1回からのポスターやスナップ写真と共に、こちらでも雪像模型が大量に展示されていました。夜も雪まつりが続いていますので、ライトアップされた雪像も綺麗ですよ。あと、花火が上がったりしてます。

 何で8年間も同じデザインにしたのか判りませんが、それよりも熊を囲んでマイムマイムしているのが更に判りません。因みに雪まつりポスターアーカイブ(https://www.snowfes.com/about/poster/)では、第1回から現在までのポスターが掲載されています。
 個人的には第27回の闇が深そうな雪ダルマのポスターと、第46回の目が据わっている雪ダルマのポスターが好きです。第35回のも初心に近いので捨て難いですね。

「札幌市・さっぽろ雪まつり資料館」のまとめ

  • さっぽろ雪まつりについて大体判る。
  • 雪像模型が凄い。
  • 各会場について掘り下げた展示があればもっと良かった。

 個人的に思うのは、雪まつりの陽の部分だけ展示されていたのがちょっと残念でしたね。
 例えば、真駒内会場が同時多発テロの影響で無くなったとか、暖冬の影響で雪像が融ける事態になったとか、雪が少なくて遠方から運んでいるとか、近隣では期間中に便乗値上げされてるとか。こう言った陰の部分も取り上げて初めて雪まつりについて理解が深まると思うんです。それが「資料館」の役割なんじゃないかと。

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