【豊富町】郷土資料室(No.086-1)

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 色々と更新のペースが遅くなっている為、施設の情報とか施設の概要のみご案内している場合があります。詳しくはお知らせをご覧下さい。

 博物館とか資料館とか記念館とか巡りが大好きな中の人がお送りする、地元北海道内の博物館とか行ったメモ。
 第八十六回目の一回目は「豊富(とよとみ)町郷土資料室」です。併せて、第八十六回目の二回目は同じ町内にある豊富町兜沼郷土資料室をご案内致します。

 豊富町と言えば俺達のセイコーマートの牛乳製品を生産している事で有名ですが、隣の幌延(ほろのべ)町と跨っており国定公園にもなっているサロベツ湿原も有名です。サロベツ湿原に関しては、本施設から車で10分程の場所に豊富町サロベツ湿原センターがありますし、サロベツ湿原の幌延側には幌延町幌延ビジターセンターもありますので両方をどうぞ。

施設情報

施設名:豊富町郷土資料室
場所:〒098-4116 北海道天塩郡豊富町上サロベツ2010(豊富町民センター内)
URL:https://www.town.toyotomi.hokkaido.jp/section/kyouikuiinkai/a7cug600000003n7.html
休館日:月曜日
開館時間:9:00~16:00
料金:無料
必要見学時間:20分

施設概略

 元々は別の場所に郷土資料室(旧・給食センター)として存在していたのですが、建物の老朽化の為なのか規模を縮小して町民センター内に移転されました。興部町郷土資料館も給食センターの2Fにありますが、給食センターって便利なんですかね?
  • 町民センターの入口から入ってすぐ右側にあります。
  • 1フロアーにコンパクトに展示されており、余り詳しい説明はされていません。

展示ホール

先史時代

 縄文時代晩期から擦文時代に掛けての遺跡や遺物が発見されているそうです。豊富町内には16の埋蔵文化財内包地が確認されているそうで、特に天塩(てしお)川沿いと、日本海とサロベツ湿原との間に多くあるそうです。詳しくは北の遺跡案内をご覧下さい。
 他にはアンモナイトやホッキ貝の化石が展示されていました。これは職員さんに教えて貰うまで知らなかったのですが、豊富町って漁業があるんですって。知らんかった。魚は勿論ですがホッキ貝も獲れるらしく、例年7月頃に「ホッキまつり」が開催されているそうです。先史時代からホッキまつりが開催されていたのかも知れませんね。そんな訳はない。

 別にここで書く必要も無いのですが、基本的に各種博物館や資料館は時系列で展示・説明がされておりますけれども、稀に本施設の様に中間地点で思い出したかの様に先史時代の展示が置かれていたります。これはスペースの問題等々の理由かと思われますが、個人的には時系列で並べた方が解り良いだろうと思いますので、忘れていなければ当はらわたでは時系列順でご案内しています。C地点からA地点に行かれるよりも、A地点からB地点に順に進んだ方が違和感が少ないだろうとの判断です。

 ※参考動画(中の人はぼんちシートにぞっこんです)

産業等

 豊富町の第一次産業は農林業が主産業との事でここではそれらに関する展示がされており、この奥には消防・郵便関連が展示されています。漁業関係も展示して欲しかった・・・!
 又、製造過程の実物を使った「ノコギリが出来るまで」と言う斬新且つ初見の展示もありました。

 製作者不明の切り出された木を運ぶ馬の彫刻との事ですが、足が短くて太いので道産子でしょうかね。中の人も足が短い道産子です。体力が無いけど可愛がってね。

 これは澱粉の含量を測定するマシーンで、その名も「でんぷん含量測定器」との事です。東北衡器(こうき)株式会社製との事で、お芋の比重が高いと澱粉の含量も多くなるそうです。富良野市博物館では内部の構造まで解る様に低い位置に展示されていました。

 基本的に展示が入り組んでいる施設では見落としが無いかどうか確認する為に何周か回るのですが、2周目にして気付いたプロペラです。こんなの気付かないわー。
 これは昭和30年頃(1955年頃)に、まだ豊富町の一部に電気が来ていない頃に使用されていた風力発電のプロペラとの事です。尚、2024年を目途に風力発電所が稼働するとの事で、歴史は繰り返す的な。気付くのが遅くなる場所に展示するよりも、新しく出来る風力発電所に飾った方が良いかも知れませんね。
 これで本当に飾られたら中の人に金一封を。若しくは牛乳1年分か。

 前述のプロペラが回転していたであろう頃の豊富町の市街図です。
 当時の市街図には線路が2本ありますが、上側はJR宗谷本線で下側は旧・豊富炭鉱鉄道(現在は廃線)です。こちらの正式名称は「日曹炭鉱天塩(てしお)砿業所専用鉄道」ですが、詳しくは後述します。何故なら長くなるから・・・!

郵便関連

 生首がお出迎えするのは郵便コーナーです。資料展示室の延床の割合で考えると郵便コーナーが広めですが、それだけ力を入れているのでしょうかね。

 また生首が・・・。

 昔の郵便局の写真です。ここテストに出ます。

生活文化・他

 年代がまちまちの展示ですが、デルビル磁石式電話機が展示されているので明治後期から昭和初期に掛けてでしょうか。

 奥側には諸々の紙資料と教育関連資料が展示されており、今は無き日曹小学校や日曹中学校とかの校旗も展示されていました。

日曹炭鉱

 ここは日曹(にっそう)炭鉱に関連するコーナーでした。
 そもそも「日曹」って何なの?と言う説明が一切無いのですが、天北(てんぽく)炭田と呼ばれる北海道内の他の地域に比べると小規模な炭田地が北海道北部にあり、その中でも規模の大きい炭鉱がここ豊富町にあったそうで、それが日本曹達(ソーダ)の子会社であった日曹鉱業(途中から日曹炭鉱に変わる)が運営していたのが「日曹炭鉱天塩(てしお)砿業所」でして、そこで採炭された石炭を運ぶ為に敷かれたのが前述の「豊富炭鉱鉄道(日曹炭鉱天塩砿業所専用鉄道)」になる訳です。尚、現在の豊富町では採炭はされていませんが鉱山があり、ここでは天然ガスの採取が行われているそうです。
 せめてこの程度の説明は書いておいて欲しかった・・・!

 これは有名ですが豊富町には湯分に油分が含まれていると言う軽い親父ギャグみたいな温泉がありまして、アトピーとかの肌荒れとかに良いそうです。因みに日本で最北にある温泉卿でもあるそうですよ(最北の温泉は稚内市内です)。

 因みに、本施設から車で20分程度の場所に跡地があります。

「豊富町・郷土資料室」のまとめ

  • 生首が怖い。
  • 豊富町の来歴が展示されていないので、各自で調べる必要がある。
  • 限られたスペースの為に移転する前の郷土資料の大半が展示されていないので、いつかきちんと展示してくれる事に期待。

 馬術の本なんですかね。

 軍服を着ているので実戦に役立つ資料なのかと思いきや「碁盤乗逆立」と書かれており、碁盤に馬が立った状態で倒立をすると言う大道芸でした。囲碁には「ケイマ(将棋の「桂馬」が所以らしい)」と呼ばれる碁石の配置がありますが、そう言う事なんですかね。当時のジョークは高度で解り難いです。

次回のお知らせ

 次回はこちらをご案内致します。

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